SMBCファイナンスサービス株式会社 様 | 株式会社アースリンク

Cases導入事例

SMBCファイナンスサービス株式会社
決済ビジネス統括部 次長
青木智之 様

SMBCファイナンスサービス株式会社
執行役員 システム部長
八木由之 様

紙、グループウェアの段階を経て、本格的なSFA システムを構築

SMBC ファイナンスサービス株式会社は、三井住友銀行グループの総合金融サービス会社として、集金代行(CATS)/CVS 料金収納代行/デビットカード決済代行などの各種決済サービス、国内/国際ファクタリング、および各種ファイナンスサービスを提供している。 同社の営業支援システムは、紙、グループウェアという2 つの段階を経て、現在の統合顧客情報システム構築に至った。 もともとは「C カード」と呼ばれる用紙に日々の活動報告を記入して、商談進捗管理を行っていた。C カードには初回訪問から、商談につなげ、成約するまでのアプローチ状況が担当営業により細大漏らさず記入され、顧客に関する情報もひとめでわかる。問題は、営業担当者から上司、常務、専務に至る縦方向の報告には有益だが、営業担当者には手書き記入やファイリングなどの負担の大きい、紙中心の報告書ならではのものであった。 2000 年にシステム部主導でパソコンの一人1 台環境を実現させ、LAN 環境も整えたことから、2001 年にはグループウェアの「サイボウズ」を導入。「C カード」への手書き記入は、グループウェアへのパソコン入力に変わった。 「PCにより営業担当者の情報整理やトップの意思決定もスピーディになりました。そのような効果が出た反面、営業情報を入力している営業に対して、もっとその見返りがあるようなシステムにしたいと考えるようになりました。つまり、せっかく苦労して入力した情報を数値化して、もっといろいろな角度で情報分析したいという欲が出てきたのです」と決済ビジネス統括部 青木智之次長は言う。 グループウェアは情報の保存・整理はできるが、数値化しての集計や顧客ごとの情報一元化などの高度な情報処理機能はない。本格的なSFA システムへと発展させていく必要が出てきた。

商談進捗管理、決裁ワークフロー、採算システムを連携

2003 年4 月、グループ企業3 社が合併する形で、SMBC ファイナンスサービスは新たなスタートを切った。SFA システム構築プロジェクトも、顧客データベースの統合を視野に入れながら納得のいくシステムを作っていこうということで、再スタートした。 システム構築にあたっては、Web ベース、大規模での利用実績、高いカスタマイズ性などを評価した結果、intra-mart 営業支援システムをベースにしてカスタマイズすることに決まった。 営業部門からは、報告業務と、稟議書を回す電子決裁ワークフロー、成果表を作成して採算システムへ入力する作業という3 つの業務を連携させたいという強い要望が出ていた。そこでシステム部門は、ワークフロー構築もできること、商談進捗報告/電子決裁ワークフロー/採算システムという3 つの業務で顧客データベースを統合できることなどを重視しながら、システム基盤を構築した。 また、決済ビジネス部門では、紙からグループウェアへの移行が完了していたが、ファクタリング部門では紙による報告を踏襲していた。本来、決済ビジネスとファクタリングでは営業活動のサイクルが異なるため、進捗管理の仕組みも個別に作る必要がある。しかし一方で、同一顧客については、同一画面で決済ビジネスとファクタリングの両方の営業情報を一元的に処理できるようにしたい。「部門によって異なる営業支援の機能を、同一画面で処理できるようにも工夫しました」と、執行役員 八木由之システム部長は説明する。こうしたさまざまな作り込みを柔軟に処理できるのがintra-mart の大きな魅力だった。

成約見込みや評価を数値化してスムーズに分析/ 集計

2004 年6 月、新しいSFA システム「新・コンタクト」が本番稼働を開始した。従来、サイボウズに蓄積していた1 万6 千社に関する6 万2 千件の報告はすべて新システムへデータ移行した。 営業担当者は、日々の活動を細かく記述したうえで、「Hot(1ヵ月以内に成約できそう)」「Warm(3ヵ月以内に成約できそう)」「Cool(長期にわたる働きかけが必要)」など、さまざまな段階評価を選択入力する。管理職は報告内容を読んで必要に応じて指示を返す。また、段階評価の部分だけを別途に集計して、どの業界/業種にどのようなサービスのニーズがあるか、Cool をHot に変えるにはどのようなアプローチをすれば効果があるかなどを分析する。 統合顧客データベースには、顧客企業と取引詳細の情報が蓄積されており、検索や条件抽出が容易にできる。 さらに報告の画面は他システムと連携している。営業担当者は、報告を記述しているなかで上司の決裁が必要な部分があれば、マウスのクリック操作だけで、決裁申請のワークフローに入ることができる。また、自分が作成した過去の報告から商品名/作業区分/感触などの要素と、採算システムの実績を抜き出し、自動集計して成果実績表を出力することが容易にできる。

再訪問の期限管理をシステムが支援してチャンスロスを撲滅

SFA システム「新・コンタクト」の開発により、営業担当者も管理職も、営業活動にまつわるデスクワークがスピーディになった。報告/稟議ワークフロー/採算システムが連携しているため、一連の業務をシームレスに処理できるようになったのだ。 営業活動の期限管理をシステムが支援できるようになったのも大きな成果だ。「Hot」と評価した件名は2 週間後、「Warm」の件名は1ヵ月後に再訪問することになっているが、1 人で年間100 件ほどを同時進行で期限管理している営業担当者は、再訪問の時期を忘れてしまいがちだ。しかも1 件を成約するまでには1 年間ぐらいにわたる息の長いアプローチが必要である。現在では、出社してパソコンにログインすると、再訪問が必要になっている件名などがポータル表示されるため、「ついうっかり」でチャンスロスを引き起こす心配がない。 「グループウェアの時代には、管理職はいろいろ分析できて便利でしたが、営業担当者自身は、一生懸命に報告を入力しても特に見返りはありませんでした。新システムでは、営業担当者も仕事が楽になり、さらにいろいろな集計をしているうちに、『気づく営業』『工夫する営業』が身につきます」と青木氏は胸を張る。 今後は、分析機能を使いこなして、営業施策や新人教育にも活用していく方針だ。 「仮説を立てて検証しながら、業種ごとの最適アプローチモデルなどを作っていきたい。われわれが扱っているのは目に見えないサービスであって物販ではありませんから、ノウハウを集約したモデルケースを作ってこそ、会社全体の戦力アップにつながるのです」と、システム部 佐藤学次長は意欲的に語る。 コンビニ収納をはじめとする複数の決済手段を統合した「PAYWEB」「CVS バリュー」など、積極的に新商品開発に取り組むSMBCファイナンスサービス。新しいSFA システムで収集した貴重な営業情報は、今後の斬新な新商品開発にも活かされていくに違いない。

会社名 SMBCファイナンスサービス株式会社
本社 東京都港区新橋1丁目8番3号
設立 1972年12月5日
資本金 717億500万円
概要 2003年4月、エスエムビーシーファイナンス、三井ファイナンスサービス、さくらファイナンスサービスの3社が合併して設立。三井住友銀行グループの総合金融サービス会社として、決済ビジネス、ファクタリング、ファイナンスを展開。 
URL http://www.smbc-fs.co.jp

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