業務の「見える化」で本質的な課題を発見する|属人化・ムダを解消する4ステップ 株式会社アースリンク

Columnコラム

2026.9.16

業務の「見える化」で本質的な課題を発見する|属人化・ムダを解消する4ステップ

「業務改善に着手しよう」と一度は業務を洗い出してみたものの、「結局、どこが問題なのか分からない」——そう感じたことはないでしょうか。

業務が煩雑化・属人化している企業ほど、この壁にぶつかりやすい傾向があります。

本記事では、業務課題が見えにくくなる原因を整理したうえで、業務の実態を「見える化」し、本質的な課題を明確にするための具体的なステップを解説します。

 

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なぜ、業務の課題は見えにくいのか

業務の課題は、現場の「感覚」だけでは見つけにくいものです。多くの企業で、次のような状況が重なっています。

 

・業務が複雑で、全体の流れを俯瞰できていない

・特定の人しか分かる人・できない人がいない「属人化」した業務がある

・部門や担当者によってやり方がバラバラで、統一された手順がない

・情報がExcel・メール・複数のシステムに分散し、実態を追いきれない

・「忙しい」「時間がかかる」と感じてはいるものの、どこに原因があるのかまでは特定できていない

 

こうした状態では、いくら「改善しよう」と話し合っても、議論が感覚論に終始してしまいます。まず必要なのは、業務の実態を”事実”として捉え直すことです。

 

 

業務を「見える化」する4つのステップ

いきなり改善策を考えるのではなく、まずは「今、何が起きているのか」を整理することから始めます。

 

STEP1|業務を洗い出す

現場へのヒアリングや既存資料をもとに、「誰が・何を・どの順番で行っているか」を一つひとつ整理します。ここでは判断や改善案を挟まず、事実だけを拾い集めることがポイントです。

 

STEP2|業務の流れをつなげる

洗い出した個々の作業をバラバラのまま終わらせず、前後の工程や部門間の受け渡しまで含めて、一連の業務フローとして可視化します。工程と工程のつなぎ目にこそ、問題が隠れていることが少なくありません。

 

STEP3|人・システム・データを紐づける

「誰が担当しているか」「どのシステムを使っているか」「どのデータを入力・確認しているか」を、業務フローに重ねて整理します。これにより、業務・担当・システムがどう絡み合っているかが立体的に見えてきます。

 

STEP4|時間・件数などの情報を加える

「どこに時間がかかっているか」「どの業務の件数が多いか」など、可能な範囲で数値を加えます。定性的な情報だけでは見えなかった、負荷の偏りが浮かび上がります。

 

【業務フロー × 担当 × システム・データ × 時間・件数】
これらを一つの業務の流れとして捉えることで、「何となく大変」だった業務の実態が、具体的な形で見えてきます。

 

 

見える化すると、何が見えてくるのか

業務を可視化すると、これまで感覚で捉えていた問題が、具体的な「改善ポイント」として浮かび上がります。

 

改善ポイント 内容
ムダ 二重入力・不要な確認・重複作業
属人化 特定の社員しか判断・処理できない状態
滞留 承認待ち・確認待ち・部門間の受け渡しで止まっている状態
重複 同じ情報を複数の場所へ入力・管理している状態
手戻り 差し戻し・修正・再確認が繰り返される状態
ボトルネック 一部の工程に業務が集中し、全体のスピードを落としている状態

 

「どこが大変なのか」という漠然とした感覚が、「どこを変えるべきなのか」という具体的な論点へと変わっていきます。

 

 

「困りごと」を「本質的な課題」に変える

たとえば、「この業務は時間がかかる」というだけでは、まだ改善策は決められません。ここから、原因を掘り下げていく必要があります。

 

なぜ? → どこで時間がかかっている? → 誰に負荷が集中している? → 何が原因になっている?

 

この問いを重ねていくと、次のように具体化していきます。

 

1.「承認前の確認作業に時間がかかっている」

2.「複数のExcelを見比べて確認している」

3.「同じ情報を複数回入力している」

 

ここまで掘り下げて、はじめて「本当に改善すべき原因」が見えてきます。逆に言えば、この掘り下げを飛ばして改善策から考えてしまうと、対症療法にとどまり、根本的な解決には至りません。

 

 

AIで「変えるべき業務」が見えてくる

ここまで業務を整理・可視化すると、次の3つを切り分けられるようになります。

 

・AIを活用すると効果が出そうな業務

・AIではなく、まず業務そのものを見直すべき業務

・システム連携や自動化が有効な業務

 

つまり、「AIをどこに入れるか」から考えるのではなく、「どの業務を変えるべきか」から考える、という順番が重要になります。可視化を飛ばしてAI導入から着手すると、属人化やムダが残ったままシステムだけが変わり、効果が限定的になってしまうケースも少なくありません。

 

 

まとめ|AIを入れる場所を決める前に、改善すべき業務を正しく見つける

業務を見える化することは、AI活用で成果を出すための第一歩です。

 

・業務の課題は、感覚ではなく「見える化」して初めて特定できる

・業務フロー・担当・システム・時間を紐づけて整理することで、実態が立体的に見えてくる

・ムダ・属人化・滞留・重複・手戻り・ボトルネックといった改善ポイントが具体化する

・「なぜ?」を掘り下げることで、本質的な課題にたどり着ける

・こうして初めて、AIを活用すべき業務・見直すべき業務・自動化すべき業務を正しく切り分けられる

 

自社の業務がどこまで可視化できているか分からない、という方は、業務可視化ロードマップやAs-Is分析テンプレート、課題診断チェックリストなどを活用しながら、まずは現状把握から始めてみることをおすすめします。

 

 

よくある質問(FAQ)

Q1. 業務の「見える化」とは、具体的に何をすることですか?

「誰が・何を・どの順番で行っているか」という業務フローを整理し、そこに担当者・使用システム・データ、さらに時間や件数といった数値情報を紐づけて整理することを指します。感覚ではなく、事実ベースで業務の実態を把握することがゴールです。

 

Q2. 可視化には、BPMNのような専門知識が必要ですか?

BPMN(ビジネスプロセスモデル表記法)を使うと業務フローを標準化された形式で表現でき、部門を越えた共通言語として活用しやすくなります。ただし、最初から厳密な記法にこだわる必要はなく、まずは現状を図に起こすことから始めても問題ありません。

 

Q3. 業務の可視化には、どのくらいの期間がかかりますか?

対象業務の範囲や規模によって異なりますが、ヒアリングと整理だけであれば数週間程度から着手可能です。範囲を絞り込み、優先度の高い業務から可視化を進めることで、早い段階で改善ポイントが見えてきます。

 

Q4. 属人化している業務は、どうやって可視化すればいいですか?

担当者本人へのヒアリングに加え、実際の操作画面やシステムのログ、入力データなどを組み合わせて確認する方法があります。近年は、システムの操作ログから業務フローを自動的に可視化する「プロセスマイニング」という手法も活用されています。

 

Q5. 可視化した後、AIを導入すべきかどうかはどう判断すればいいですか?

まずは業務ごとに「ムダ・属人化・滞留・重複・手戻り・ボトルネック」といった課題の種類を整理します。そのうえで、AIが効果を発揮しやすい業務、業務プロセスそのものを見直すべき業務、システム連携や自動化が適した業務を切り分けることで、優先順位を判断できます。

ボトルネックの場所がわかるBPMSの詳細はこちら >

 

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