インサイドセールスに必須のトークスクリプトとは?
近年では効率化のための営業手法としてインサイドセールスが注目されています。もともとアメリカ発祥の営業手法ですが、働き方改革の一環として日本でも導入する企業が増えました。しかし、日本ではまだ浸透しきっていないため、どのようにすればいいかという方も多く、失敗してしまったという方も少なくありません。今回はそんなインサイドセールスを成功させるために必須レベルのトークスクリプトについてご紹介します。まだトークスクリプトを活用できていないという方も是非、ご参考ください。
トークスクリプトとは?
そもそもトークスクリプトというのは営業台本という意味で営業の方が顧客との対応の際に、お手本となる営業台本のことです。話す内容や順番を決めておくことで営業の方が顧客と対応する際のベースになります。有ると無いとでは営業のやりやすさは大きく異なります。主にテレアポ営業で電話対応する際に使われることが多いです。
基本的な顧客との会話の内容や顧客からの質問を想定し、スムーズに商談を進められるようにするのがトークスクリプトの大きな役割です。もちろんすべての対応が台本通りにいくわけではありませんが、トークスクリプトは営業をする際のベースとなり、より良いトークスクリプトであればあるほど、成約率のアップが期待できます。
なぜ、トークスクリプトが必須なのか?
人によっては、コミュニケーションをとるのが得意、トークがうまくて必要ないという方やトークスクリプトを活用すると臨機応変な対応ができないと言われることがあります。おそらくトークスクリプトを単なる台本だと思っているのかもしれません。前途した通り、トークスクリプトは営業台本と言いましたが、顧客と対応する際のベースです。もっと簡単にすると営業の流れや会話などが「見える化」されたものとも言えます。営業経験が無いような新卒、新人営業でも、どのタイミングで本題を切り出すのか、興味を引くのかという会話がイメージでき、頭の中の整理ができます。トークスクリプトに沿って会話を進めるうちに話の流れや要点がつかめるようにもなるので、パターン化され、円滑に営業を行うことができるようになります。
トークスクリプトは新人営業の教育にも活用できる
トークスクリプトは新卒や新人営業の教育にも活用することができます。トークスクリプトというのは料理の際に利用するレシピのようなものです。料理を知らなくてもレシピを見ることである程度作ることができます。同じようにトークスクリプトも、営業をどのようにすればいいかわからない、どう話せばいいかわからないという方でもある程度営業ができるようになります。また、新卒に関して言えば初めての営業をする際、不安に感じる方も多いでしょう。トークスクリプトを活用しながら、実際の営業活動のようにロールプレイングをして教育するといいでしょう。
インサイドセールスとテレアポのトークスクリプトの違い
インサイドセールスでのトークスクリプトとテレアポでのトークスクリプトは同じように思われてしまいがちですが、実は大きく異なります。実際にインサイドセールスやテレアポでのトークスクリプトを活用する際に参考になるように、違いとそれぞれのトークスクリプトのおすすめについてご紹介します。
大きな違いは目的
そもそも、テレアポとはより多くのアポイントを獲得することが目的ですが、インサイドセールスではリードナーチャリング(見込み顧客の育成)による質の高いアポイントの獲得が目的です。質より量、アポイントの数を重視するテレアポと違って、インサイドセールスでは量より質、見込みがあり、受注する可能性の高い顧客を獲得することを重視します。そのため、テレアポとインサイドセールスで活用するトークスクリプトも大きく異なります。
テレアポでのトークスクリプト
まず、テレアポではアポイントの数が重要視されます。質より量のテレアポではとにかくテレレポにかかる時間を簡略化し、効率をアップさせる。そして、できるだけアポイントを獲得できるようにするというのが大事です。またそうするためにはトークスクリプトを作っておくことです。テレアポにかかる一回一回の電話を簡略化し、効率をアップさせ、より多くの数をこなせるようになります。テレアポについては多くのテンプレートが存在するので、そのテンプレートを利用して、トークスクリプトを作ると良いでしょう。
インサイドセールスでのトークスクリプト
インサイドセールスでの大きな目的はリードナーチャリング(見込み顧客の育成)です。テレアポでは質より量を重視し、アポイントの獲得が目的になり、どちらかと言うと短期的な戦略となります。一方、リードナーチャリングを目的とするインサイドセールスは量より質、顧客の育成が大事なので、時間をかけて顧客を角度の高い状態にする必要があるので、長期的な戦略となります。数をこなすためのトークスクリプトより、顧客の潜在的なニーズを引き出し、どのような顧客なのかという情報を収集できるようなスクリプト、顧客に対して課題解決できるようなスクリプトが重要になります。また、一方的にこちら側が話すだけではなく、ヒアリングをしっかりと行わなければいけません。なので、テンプレートを利用した対応だと厳しい部分がでてきます。会話に幅をもたせることができるようなトークスクリプトとヒアリングした顧客情報をまとめておく、ヒアリングシートを用意しておくことがおすすめです。
効果的なトークスクリプト作成のポイント
もちろんトークスクリプトを用意したからと言って、インサイドセールスやテレアポが成功するわけではありません。うまくいった成功事例をトークスクリプトとして保存し、パターン化すれば今後も同じようにできるかというとそうではありません。1通りではなく、できるだけ多くのパターンを仮定し、改善していくことが必要です。主に重要なポイントとして5つをご紹介します。
目的を決める
結果的にどうなればいいのかをあらかじめ決定しおくと作りやすいでしょう。商談のアポイントをとることや、相手のニーズを引き出すことなどを目的に作りましょう。
アプローチ
一番初めのアプローチは特に重要になってきます。最初に自社の会社名と商品やサービスの説明をするだけではなかなか受け入れられず、単なる営業の電話として切られてしまう可能性が高まります。そのため、できるだけ相手にとってメリットと利益があるような話ができるようなパターンを作っておきましょう。また誰にアプローチをとるかも重要です。できるだけ責任者や社長などの決裁権を持つ方にアポイントをとることが重要です。
ニーズを引き出せるか
「はい」か「いいえ」で終わるような質問だと必要な情報はヒアリングできません。また、「何かお困りなことはありませんか?」といった漠然とした質問だと、特にありませんとあしらわれてしまう可能性があいます。実際の困りごとを例として挙げて質問する方が気づかなかった悩み事を話してくれる可能性が高まり、興味を持ってくれる場合がありますので何通りか実際の困りごとを用意しておくといいでしょう。またヒアリングした内容をまとめておくヒアリングシートを用意しておき、顧客情報をまとめることができるようにしておきましょう。
切り返しのトークスクリプトを作っておく
営業をしていると断られることは多々あります。それに対しての切り返しを用意しておくことで断られる可能性も低くなります。言われる言葉やその時の状況とその際の切り返しトークを用意しておくと良いでしょう。
最後にトークスクリプトのテスト
もちろん作って完成ではありません。実際にそのトークスクリプトが活用できるかをテストして改善していくことが必要です。社内間で共有し、実際に活用してみてどうか、またそこででた意見や経験などを踏まえて改善していくことでより良いトークスクリプトになります。
また、より良いトークスクリプトを作るためのサポートやインサイドセールスについてのサポートなども行っておりますので、是非一度ご相談ください